虫の目転校生の目

転校生・生きづらさ・半端人生の折り返し・ななめの関係

いきづらさを語ろう交流会 池上正樹氏

10月18日、北上市で「いきづらさを語ろう」をテーマにジャーナリスト池上正樹氏をゲストに不登校、ひきこもりについて交流会が開催された。今の十代くらいの不登校の若い人の気持ち考えを聞きたいと思っていた。
私は最初に手をあげて、いろいろ発言させてもらった。日本人の国民性、学校教育や現代史が足りない、など思っていることをしゃべった。
盛岡の支援団体の方が、ひきこもりの要因(解決?)にはマクロとミクロの両方がある、という話をされた。自分の解説者的(のつもりはないが)な意見は、現実に悩む方の気持ちから解離していて的はずれだったかも知れない。
先月の水沢の椎名悦三郎記念シンポジウムでもそうだが、司会者が参加者の質問を求めた場面では岩手の人は奥ゆかしいのか、誰も挙手せず沈黙の空気となる。私はこの沈黙が嫌で司会者も困っていると思い、今回も2回目の沈黙のあとに手を挙げた。
だから期待された発言になったかどうかは予測が難しい。むしろ空気を読んで気を使うタイプだ。気を使っていると悟られないよう振舞うようさらに気を使うタイプなので、むだに疲れる。だから、たまに空気を読み違えて失敗したり誤解されることがある。
あとに市議会議員の女性が、空気が少しピリッとする質問を池上氏にしていたが、政治に携わる人は鈍感力が必要なのだと妙に納得もした。池上さんは睡眠時間が3時間くらいのようで、昼休み時間も北上市長や編集者との対応で忙しそうだった。


池上正樹氏の資料から
ひきこもる背景は多様。一人一人違う
カンがいい。周囲の気持ちがわかり過ぎる。
気遣いすぎて疲れる 迷惑をかけたくない
断ることができない 助けを求められない
空気が読めない(真逆タイプ)
「このままでは自分が壊される」
「就業という2文字があると身体が震える」
ひきこもる行為は、自分の価値観を守るため行き続ける道としての選択肢
https://twitter.com/waratane_info


《主催者のかたがまとめた交流の趣旨》
日本詩歌文学館を会場に行われた
池上さんの講演会。
とても有意義な時間になった。
奇跡的にもお話させていただいた。
「ひきこもり未満」の御著書にもサインを頂いた。
「つながりこそが生きる意欲や意義を生み出す」
「周囲が追い詰めると悲劇が」
ひきこもりの状態が原因で事件を
起こすわけではなく、「働け!」
と言って追い詰めることが悲劇の元。
ひきこもる原因は様々だが
ひきこもる行為は、自分の価値観を守る
ため、自死ではなく生き続ける道として
の選択肢。周囲に出来ること

本人の状況を受け止める。

自立を迫るのではなく、「大丈夫?」との

声かけ。

身体や生活上の困り事を聞く。

助けを求めやすくするため。

放つておかれない安心感や肯定感。

誰もが潜在的に持っている「趣味」や

「自分の好きなこと」は外とつながる
きっかけとなる。

安心して相談できる受け皿を作る(居場所)

助けてと思えるかどうかは地域力次第。

みんなが当事者。誰もがひきこもりになり得る。
ひきこもりの人たちが行きやすい社会は
皆が生きやすい社会。
レールにしがみついて頑張っていても
いつ転落するかわからない不安な社会。
困ったとき「助けて」と言える関係が重要。
以上が講演会の要旨。